当サイトThe Pipeは、ネパールの人々に必要な支援をなるべく早く届けるために、そして支援をしてくださった方々がなるべく早く支援報告が受け取れるようにD.ZEN Japanが立ち上げたサイトです。
受ける側もする側も人の顔が見える支援、2つの国の人と人の「心を繋ぐ」支援ができたらという願いを込めて立ち上げました。
OKバジさんの「支援を必要としている人たちと、日本の善意の支援者とのパイプ役に徹したい。」というお言葉から名前を決めさせていただきました。
支援の対象になるのは、ほとんどが電気もガスも水道も、車の通る道もない、ルンビニ県パルパ郡の山間部の村々です。
アジアで最も貧しい国です。
人口の増加によって、より多くの耕作地と薪が必要になり、木が切られ続けてきたために、この国の山間部は砂漠化しています。
木がなくなれば当然水も涸れ、安全な水が少なくなったために、水による感染症が死亡原因の第1位になりました。薪も水もどんどん遠くまで行かなければ手に入らなくなっています。薪と水を手に入れるのは女性と子どもの仕事で、この数十kgの荷物を運ぶ重労働は、日増しにより大変な仕事になってきています。
子ども達は学校に行きたいのですが、近くに学校がなくて時間的に無理があったり、経済的な問題で学校に行けなかったりする子達がたくさんいます。特に女児は学校に行きにくいため、女性の識字率は大変低く、近くに教えてくれるところがあれば、今からでも字を覚えたいという女性はたくさんいます。
パルパ郡でこの人を知らない人は、まずいません。本当に穏やかで暖かいお人柄なのに武装したマオイストの圧力にも屈しなかった、貧しい人たちにとっての英雄です。
1993年からパルパ郡に住み、約20年間パルパの物言えぬ貧しき人々のために尽くしてきました。1997年には、地元での貢献が当時の国王の耳にまで届き、国王から日本人で初めてのゴルカダッチンバウ勲四等を授与されました。
ネパール在住10周年記念には、歩くしか移動手段のないような山間部の人たちが15,000人集まりました。人気のあった以前の国王が来たときでも、8,000人程度しか集まらなかったのにです。
2009年には、日本にもようやくその功績が知られ、吉川英治文化賞が授与されました。
貧しい人たちに寄り添いながらも単なる依存を許さない、自助努力を引き出そうとするその姿勢には、人としての温かさと厳しさと見事に融合させた、宗教者のような崇高さが感じられます。
ネパール語がまだ話せない頃、村人の窮状を聞いて「OK、何とかしてみるよ。」と英語で言っていたため、子ども達から「OKおじいさん(OK Baji)」というあだ名をもらいました。
「バジー!、ナマステー!」の声は、パルパのどの村に行っても、子ども達からも大人達からも、遠くからでも聞こえてきます。